• 2021/05/10
  • ブログ
食いしばりが全身に及ぼす影響
みなさんこんにちは!

突然ですが、
今、あなたの上の歯と下の歯は
くっついていませんか?


通常、上の歯と下の歯の間には
約2mmの隙間が空いています。
これを安静時空隙と言うのですが、
集中していたり、スマホを操作していたり、、、
ふと自分の歯を確認してみてください。
くっついてしまっている人が
多いのではないかと思います。


「食いしばり」って聞くと
歯ぎしりだったり
すごく強い力で噛み合わせる
イメージがあるかと思うのですが、
実は上の歯と下の歯に隙間がないことも
食いしばりの一種です。

人間の噛む力は
およそ自分の体重と同程度の力と
言われております。

食事を摂る際など、意識して噛むときは
力をコントロールできるのですが、
無意識下では調整が出来ないため、
非常に強い力が加わります。

ちなみに睡眠時の無意識下の歯ぎしりでかかる力は
人によっては1トンほどとも言われています。

仕事中や歩いているとき、
日常生活の中で食いしばりが
習慣化していると、
顎の筋肉・関節に
多大な負担がかかります。

また、負担がかかるのは
顎の筋肉だけではありません。

食いしばりや歯ぎしりは
歯のすり減りや顎関節症を招くだけでなく
全身の不調の要因となります。

咀嚼筋は咬筋・側頭筋・内側翼突筋・外側翼突筋の
4つの筋肉で構成されています。
食いしばりによってこれらの筋肉が
硬くなることでもたらす主な影響を
ご説明します。


・頭痛

両手で頭を横から包み込むように
触りながら、食いしばってみると
耳の上あたりが動くのが
確認できると思います。
この筋肉を側頭筋と言います。
長時間の食いしばりにより、
側頭筋が緊張し硬くなることにより
頭蓋骨全体のバランスの崩れ、
緊張性頭痛や偏頭痛を引き起こすリスクが
高まります。


・ホルモンバランス・自律神経の乱れ

頭蓋骨は23個の骨がパズルのように
組み合わさって形成されていますが、
この中に「蝶形骨」といって
その名の通り蝶が羽を広げたような
形をしている骨があります。

蝶形骨には、咀嚼筋の1つである
「翼突筋」が付着しているのですが、
食いしばりにより翼突筋が硬くなると
蝶形骨が引っ張られ、歪みや傾きが生じてきます。

この蝶形骨は
生命維持にとても大切な役割を果たしていて、
ホルモン調整を司る脳下垂体、
自律神経の調整を行う中枢である
視床下部といった器官を支えている
頭蓋骨の中でも非常に大切な骨です。
蝶形骨に歪みが生じることで
これらの器官が正常な働きが出来なくなり、
ホルモンバランスの乱れや
自律神経の乱れが引き起こされ、
不定起訴と言われる様々な不調が
生じます。


・めまいや耳鳴り

先述した蝶形骨には
視神経聴神経が走行しているため、
蝶形骨が歪むことにより神経が圧迫され、
めまいや耳鳴りといった症状の
発症に繋がることがあります。


そして・・・
蝶形骨の繋がりはそれだけではありません。
蝶形骨は筋膜の繋がりにより
背骨や腰の筋肉とも
関連しています。

食いしばりによって猫背になりやすくなったり
腰に関連する筋肉が硬くなる事で
腰痛を引き起こす原因ともなるのです。


歯ぎしりや食いしばりの一般的な治療として
マウスピースがありますが、
マウスピースは柔らかいため、
より強い力で噛むことができてしまいます。

歯を守ることはできますが、
身体にかかる負担は増えてしまうので
根本的な改善には繋がりません。


食いしばりの一番の原因はストレスと言われています。
食いしばることで、
βエンドルフィンという麻薬のような物質が
脳内に分泌され、これによりストレスを
解消しているのだとか。

確かに、悔しい時や怒っている時って
無意識に噛み締めたりしますよね。
心と身体はリンクしています。

ストレスが溜まっているときは
思い切って外に出て運動して汗をかいてみてください。
適度な運動や、朝陽を浴びること、
心から笑うことで
幸せホルモン(セロトニン)が分泌されます。
セロトニンは心のバランスを整えてくれる
脳内物質の1つです。
心も体もスッキリするかもしれません。


また、近年はパソコンやスマホの普及により
下を向いている時間が増えているのも
原因の1つに挙げられます。
上顎が下を向くことで上下の歯が
接触しやすくなります。
長時間上下の歯が接触している状態でいると
癖がつき、寝ている間や普段の生活の中でも
食いしばりの癖が着いてしまいます。


姿勢や食いしばりは
気を付けていても
ふと気がつくと猫背になっていたり、
上下の歯の隙間がなくなっていたり。

しかし、意識をして直すということを
繰り返し行うことで、
脳が正しい状態を記憶します。



まとめ

唇を閉じた状態で、
上の歯と下の歯の間に
わずかに隙間がある状態が
正しい状態です!!

ぜひ今日から意識してみてください!





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