手根管症候群とは
手首の手のひら側には、骨や靭帯に囲まれた「手根管」というトンネルがあります。手根管には「正中(せいちゅう)神経」と呼ばれる神経と、指を曲げるための9本の腱が通っています。
手根管症候群は、この手根管がなんらかの原因により圧迫されることで、親指から薬指にかけて痛みや痺れが生じる疾患です。重症化すると、親指の付け根の筋肉が萎縮し、親指と人差し指でものをつまむような細かい動作が困難になります。特に妊娠・出産期や更年期の女性に多く発症する傾向にありますが、その原因は明らかになっておらず、「特発性手根管症候群」と呼ばれます。
手根管症候群の原因と改善方法
手根管症候群は、腕に過度な負担がかかり手根管へ影響することで発症するといわれています。一般的に言われている原因は次のとおりです。
一般的に言われている原因
- ホルモンの乱れ
- 手の使いすぎ(腱の炎症)
- 人工透析をしている
- 骨折などの怪我の影響
上記にあげたように、一般的には腕の使いすぎや透析などが原因と言われていますが、同じように手を酷使している方や透析をしている方でも症状が出ない方もいらっしゃいます。それではなぜ手根管症候群になる方とならない方がいるのでしょうか。
当院では、手根管症候群の根本的な原因を体液(血液・リンパ液・脳脊髄液)循環不良と考えています。人間の身体は体液によって老廃物の回収や栄養供給をしています。手根管症候群になる方はこの体液循環が悪くなっているため、“回復力”が落ちます。回復力を上回って腕に負担がかかることにより、日に日にダメージが蓄積され、その蓄積が一定量を超えると炎症を起こし、痺れや動きの制限が現れるといったイメージです。
言い換えると、循環不良=回復力の低下となり、それが炎症や痺れなどの症状を引き起こすということです。手根管症候群の根本的な原因を改善するにはその方の身体のどこが体液循環の阻害をしているかを見極めて施術することが重要です。
当院の施術例
- ご利用者さま
- 52歳 男性(横浜市在住)
- カウンセリング内容
- 手根管症候群の手術後3年ほど、違和感はあるものの日常生活には支障なく過ごされていました。しかしある日ペンを握ることができなくなり再度病院へ行ったところ、湿布と薬で様子を見るしかないと言われ、当院へいらっしゃいました。当初は痺れや感覚の鈍さもある状態でした。
- 施術内容
- 主に頭・首・上部胸椎(背骨の上部)・腕・手のひらを施術し、その後お尻・太もも裏・足首も調整しました。施術後、力の入り加減は2→5へアップ。最短での改善を目指して座り方や身体の使い方、ケア方法を初回の施術後にお伝えし、その日から取り組んで頂きました。5回目の施術で日常生活に支障がない程度に、10回目の施術でお好きな野球ができるほどに改善されました。