• 2021/03/05
  • ブログ
健康!美容!には豆乳?
みなさんこんにちは!

当院のご利用者さまに、
『豆乳って体にいいですか?』
というご質問をよく頂きます。

確かに健康を意識して取る飲み物といえば
豆乳!というイメージが強いですよね。
特に女性に多い印象です。

好きではないけど
毎日飲んでる・・・という方も
多いと思います。

ダイエットに効果的
美肌にいい
便秘解消
生理不順が解消
バストアップ
高血圧の予防

・・・などなど
様々な効果があると言われています。

スーパーでもたくさんのフレーバーの豆乳や
豆乳クッキー、豆乳プリン、
豆乳ローションなど、飲料の他にも
多種多様な商品を目にします。

健康で美容にもいいというイメージが
定着している様子です。

さて、今回ブログネタにしたということは・・・

そうなんです。
残念ながらメリットだけではないんです・・・

ではではご説明させていただきます。

日本で豆乳が世間に広まっていったのは
1970年頃と言われています。

これはアメリカからの情報によって
豆乳が推奨されたからです。

アメリカは世界最大の大豆生産量を誇っていて、
日本は大豆の70%以上アメリカから輸入しています。
(大豆の国内自給率はおよそ7%です。)

ちなみに、
海外では大豆のほとんどは
油脂や燃料、家畜の飼料など
食用以外の用途で作られていて、
アメリカ産大豆の90%以上は
遺伝子組み換えです。

ということは、日本で出回っている大豆製品の
ほとんどが遺伝子組み替え大豆が
混入していることになります。

よく「遺伝子組み換えでない」という
表示を目にすると思いますが、
日本の表示対象になっているのは
8作物33食品群、
重量順で上位3品目かつ
重量に占める混入率が5%未満であれば
表示しなくていいとされています。

ちなみにヨーロッパでは
全ての食品・原材料が対象で
混入率0.9%以上は表示の対象です。

日本の規制の緩さが
わかっていただけるかと思います。


また、豆科植物には反栄養素が含まれています。

反栄養素とは「栄養阻害物質」とも呼ばれ、
豆科植物の中でも大豆にはこの
反栄養素が多く含まれています。

この反栄養素は何かと言うと
植物が紫外線やウイルス、昆虫など
植物にとって有害なものから
身を守るために作り出された
植物性化学物質(植物毒)です。


大豆に含まれている代表的な
反栄養素は主に3つです。

・フィチン酸塩
 フィチン酸塩は体内でミネラル(マグネシウムや
 カルシウム、亜鉛など)と結合します。
 フィチン酸塩と結合したミネラルは水に溶けにくくなり、
 腸からのミネラルの吸収を妨げます

・酵素阻害物質
 膵液中にはトリプシンという
 タンパク質を分解する消化酵素があります。
 未発酵の大豆を摂取することでこの機能が低下し、
 タンパク質が完全に消化できないようにします
 
 タンパク質の摂取目的で飲んでも
 逆効果になってしまうのです。

・ゴイトロゲン(甲状腺腫誘発物質)
 ゴイトロゲンは甲状腺の機能を低下させる物質です。
 
 甲状腺はヨウ素を原料に甲状腺ホルモンを合成します。
 甲状腺ホルモンは発育や
 新陳代謝を活発にする働きがあります。
 ゴイトロゲンはヨウ素の取り込みを
 阻害してしまいます。


これらの反栄養素は水に溶けやすい性質を持っているため、
豆を水に浸けることで浸けている水に移ります。
そして、大豆にしっかり熱を通すことで、
完全には無くなりませんが
ある程度は除去することが出来ます。

たけのこやほうれん草など、
アクが強い野菜は
水にさらしますよね。

大豆も一般的には一晩水に浸してから
調理します。

アク抜きは見た目や味を
良くするだけでなくこの反栄養素を
除去するという効果があります。

しかし問題なのは豆乳の製造方法にあります。
豆乳は、豆を浸すことによって出来た豆汁です。

長時間水に浸し、製造過程で
有害物質を含むアクを完全に
取り除くというのが元々の
製造方法なのですが、
近代は化学薬品を使って
短時間で大豆を柔らかくし、
アクを取り除かないまま処理されています。
(豆腐屋さんの豆乳などしっかりとした
 処理がなされているところもあります。)

大量生産するために、
重要な工程が省かれてしまっているのです。

さらに市販の豆乳には
消費者が美味しく感じるようにするために
砂糖や米油、乳化剤や香料などが
加えられています。

反栄養素と砂糖と添加物の固まりのような
ものになっているのです。。。

しかし!

大豆の反栄養素を取り除く
方法が1つだけあります。

それは「発酵すること」です。

発酵された大豆製品といえば
味噌や納豆ですね。

時間をかけて発酵させることで、
大豆のいいところを取り入れることができます。

日本人は昔から
味噌や醤油、納豆という形で
大豆を摂取していましたが
一番ベストな栄養素の摂り方を
していたわけです・・・!!

とは言っても、
豆乳も健康に異常のない方は
摂りすぎなければ問題ないです。

内臓が正常に働いていれば
解毒されます。

気にしすぎると何も食べれなく
なってしまいますからね・・・

ただ、豆乳は嗜好品と思った方が
良いですね。
積極的に毎日摂取することはオススメしません。


色々な情報を手に入れることができる時代ですが、
情報が溢れていて混乱してしまいますよね・・・。


日本の食の安全性については何度か
ブログに載せていますが、
テレビや雑誌などメディアの流す
情報が正しいとは限りません。

私たち消費者の安全よりも
企業の利益が優先されて
しまっているのが事実です。

その証拠に
〇〇が健康に良い!
コレステロール値が下がる!!
と毎日色々な健康情報が出回っていますが
病院は常に患者さんで溢れている。

健康、食事に気をつける人は増えているのに
一向に病気が減らないどころか
増え続けているのです。


というなんだか恐ろしい
ブログになってしまいましたが、
パーフェクトな食材はありません。

大豆食品に限らず全ての食材に
良い点・悪い点はあります。

それを理解した上で、バランスよく食べる。

病院も、テレビも、過信は危険です。


ではでは!


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