ばね指とは
ばね指の症状は、指を曲げ伸ばしする時にカクッという引っかかり、痛みや熱感、腫れを伴います。人の手には指の骨と筋肉をつないでいる「腱」と、腱が通るトンネルである「腱鞘」という組織があり、この腱が腱鞘の中をスムーズに往復するように移動することで指の曲げ伸ばしができるようになっています。
ばね指は、なんらかの原因で炎症が起き、腱や腱鞘が腫れてしまっている状態です。腫れてしまうことで腱の通り道であるトンネル(腱鞘)で引っかかるようになり、無理に伸ばそうとするとバネのように跳ねて戻ることから「ばね指」や「弾発指」と呼ばれています。症状が進行するにつれ強い痛みが現れ、重症化すると指が全く動かなくなることもあります。
ばね指の原因と改善方法
一般的に言われている原因
- 指の使いすぎ
- 腕の使いすぎ
- 内臓疲労や疾患
一般的にはばね指の原因として言われていることをあげてみましたが、当院では、ばね指は腕や指だけの問題ではないと考えています。ばね指で来院される方の多くが、腕まわりの筋肉がとても硬くなっているのですが、普段の生活をお伺いすると腕や指を明らかに使いすぎている方はほとんどいらっしゃいません。ではなぜ腕の筋肉が硬くなりばね指の症状が出てしまうのでしょうか。
ばね指を改善するには、筋肉(筋膜)のつながりや骨格の歪みを考える必要があります。筋肉は、筋膜を通じて全身に連動して動いているため、姿勢が悪い状態で指を動かすと背骨や肋骨の歪みを助長し、一見関係ないように思われる指にまで影響を及ぼします。つまり、指や腕だけではなく著しく硬くなっている筋肉や、歪みの強く出ている骨格を調整し体液循環を良くすることが、ばね指の症状の改善につながります。
そのため、患部を温めたり装具で指を固定して安静にしても根本的な解決にはなりません。日常生活においても指は使用頻度が高いこともあって、ばね指は再発率が高い症状の1つです。だからこそ、しっかりと根本的な原因から改善していく必要があります。
当院の施術例
- ご利用者さま
- 33歳 女性(鎌倉市在住)
- カウンセリング内容
- 指に違和感があったものの、小さいお子さんがいるため忙しくそのままにしていたところ、家事にも支障が出るほどの痛みと指の引っ掛かりを感じ病院を受診。ばね指との診断で注射を打ってもらい薬と湿布を使用していましたが、痛みが引かなかったということで当院へいらっしゃいました。
- 施術内容
- 首・背中・肋骨・腰を調整後、痛みのある指を施術し、最後に背骨を調整しました。痛みは10→6へ減少し引っ掛かる感覚も半分以下に。ご自宅でのセルフケアとして身体の使い方や再発しないためのケア方法をお伝えしました。9回の施術後には、日常生活でばね指が気にならないレベルまで改善しました。